奇門遁甲と十干

2023/4/2

先に基本

 陰陽五行を季節でたとえる

陰とは夏至(6月21日前後)から冬至(12月21日前後)を陰といい陰最大値が冬至
陽とは冬至から夏至を陽といい陽最大値が夏至です。

五行は木火土金水のことです。
木は春分前後の太陽エネルギー急上昇の状態
火は夏至前後の太陽エネルギー最大の状態
土は暖気と寒気のせめぎあいの混とんとした状態
金は秋分前後で太陽エネルギー急下降の状態
水は冬至前後で太陽エネルギー最小の状態

 五行の相克
黒→の関係が良好
茶→の関係が衝突
向きが反対の場合は効果が少し減少

 十干について

甲は木の陽で「きのえ」といい十干の始まり
乙は木の陰で「きのと」という
丙は火の陽で「ひのえ」という
丁は火の陰で「ひのと」という
戊は土の陽で「つちのえ」という
己は土の陰で「つちのと」という
庚は金の陽で「かのえ」という
辛は金の陰で「かのと」という
壬は水の陽で「みずのえ」という
癸は水の陰で「みずのと」という

 夏至から陰が始まり陰の最大が冬至 冬至から陽が始まり陽の最大が夏至が太陽エネルギーのパワーの値
大きく拡大膨張したエネルギーを回収し蓄積の過程が陰
反対に回収蓄積した状態から太陽エネルギーが拡大膨張していく過程が陽です。
五行は大きく拡大膨張する春分前後を 拡大膨張最大値の夏至前後を 地上では暖気(拡大膨張)と寒気(回収蓄積)の衝突前後を 回収蓄積する秋分前後を 回収蓄積する冬至前後を


注意点:矢印の方向で陽は前向きであり陰は後ろ向き     日出の位置が春分と秋分前後は最大に移動がポイント

日出の位置ではは左から夏至から右と移動はわずかでこれはも同じく移動は小さい
は明るく広がった空間を華麗に舞う朱雀だがは暗く穴の中でじっと耐える玄武(ヘビと亀の化身)となる。
ところがは右から左へと大きく移動しは反対に左から右へと大きく移動する
は積乱雲の中を飛び回る青龍でありは一気に千里を走る白虎です。
一般の教科書では五行の質は植物の成長や物質で説明しているが季節の循環 太陽の動きで理解するのが一番と私は考えています。
 十干の性格も木の甲と乙は急速に拡大発達する積乱雲で雷光と轟の青龍のごとしなので陽タイプの甲は大きく広げ拡張していく帝旺の質であり乙は陰タイプで不安を取り除く妃の質です。
火の丙と丁は朱雀が空を舞うように照らされた広大な空間からすべてを見渡せる眼力を持つ知将の将軍であり丁は控えめな参謀(知性)の質です。
金の庚と辛は木とは正反対のハイスピードで走り回り収束にむかいかき集め走り回る白虎のごとし陽タイプの庚は牙をちらつかせ強引に取り立て陰タイプの辛は一歩控えめにきらびやかに着飾るトラ模様のようでもあり。
水の壬と癸はかき集め蓄え縮小ししまい込んだエネルギー(種でもあり)をかたくなに守り通す玄武で陽タイプの壬は牙を以って守りを固め癸は包み込んで攻撃から耐える玄武であらゆる障害から甲羅の鎧で守り抜くという。
土は太陽エネルギーをため込んだ暖気団と冷気の寒気団が衝突を和らげるクッションのような役目なので戊は理論で和らげ己は色気で和らげると考えてください。

 奇門遁甲では十干は甲は甲尊 乙丙丁は三奇 戊己庚辛壬癸は六儀となり甲をかくして三奇六儀で中央と八方位を埋めのちに甲を表にだすという十干を八宮+中央の九宮に配置をするため処置です。

陰陽五行でも甲ありきで事の始まりは必ず甲よりですが奇門遁甲での甲は特別な存在となります。
象意と人物に見たててでは
 尊
甲尊は名声と引き立て皇帝で威厳
 三奇
乙奇は人との和 皇后で忍耐と依頼
丙奇はビジネス 財金 将軍で正義と慈悲
丁奇は学芸術 研究 学者で進歩
 六儀
戊儀は信用と取引 大使 機知と雄弁
己儀は感情 人気と色気 舞妓や歌姫 温和と優雅 色情
庚儀は甲の対にあたり奇門遁甲ではほとんどが凶となる 多情・多感・詐欺 スパイ
辛儀は修道 道を究める寄って物欲はない 大工 持久
壬儀は競技 賭け 勇敢 熱烈 兵士ギャング
癸儀は隠れる 秘密 暗い隠れるところ 殺人者

五行の相克の関係から尊三奇は五行の木と火に相当するため克(衝突)の関係する庚と辛は凶が多く壬癸も吉は少ない
反対に尊と三奇は吉が多くなります。

奇門遁甲では十干は八門と同じく重要なので十干の質だけは押さえておきましょう。