坤宮:二黒土星の秘めたる強さ

2022/6/2

 五行の土は季節の節(変わり目)に入るためあいまいな季節感ではっきりしないという特徴がある。
九星気学では二黒土星、五黄土星、八白土星が土の質です。
八卦では艮と坤です(八卦は下側に記載)
五黄土星の定位置は中宮で特別な存在でその力の強さは他のを圧倒しますが二黒土星も秘めたる強さを持っている。

注意:図は北が上で作図

 九星気学(九星とも気学ともいう)は九宮(一白、二黒、三碧、四緑、五黄、六白、七赤、八白、九紫)に五行(木、火、土、金、水)を配当した占い。

 9宮の初まりの形 (陽は右回りで陰は左回り 北半球の型 南半球では上下を反転させる)
1白(冬至)から陽が生れ(日照時間が長くなる) 9紫(夏至)から陰が生まれる(日照時間が短くなる)
下左図は季節の移り変わりを表し陰陽の方向を表した(ただし2黒と8白が入れ替わる前の図)で右図は9宮の定位置の図。

冬至から日照時間が長くなるということは陽が発生したということだが二黒は陰の世界で陽を守ることができない。
そのため陽の世界の強い八白と交換し陰の世界、陽の世界を循環させることにした。
ここで飛宮という時の場の飛び方が完成した。
北は帝旺の間ということで北方が白ということでもあり。

下図は9宮の陽遁の動き
中央から北西→西→東北→南→北→南西→東→南東→中央を繰り返すが陽遁
中央から南東→東→南西→北→南→北東→西→北西→中央を繰り返すが陰遁
逆向きということがわかる。

下図は夏至と冬至で生まれた陰と陽が中央の五黄で対峙する図

五黄に激しく陰と陽は衝突することがよくわかるでしょう。
五黄土星はこの力をはじき返すパワーがあるのです。
中央から飛び出すとその力は五黄殺と暗剣殺という途方もない作用としてあらわれる。
左図は八卦と九星(九星は定位置)の五行(木火土金水) 右図は3碧が中央に入った

特に五行の中で水金は相性がよく、木火も大変良い相性で左回りの水金と右回りの木火が衝突する二黒土星は五黄土星の次に強い力が加わる。

 二黒土星は金水連合と木火連合の巨力な圧力を和らげる力を持っています。
日本では夏の酷暑の立秋の前の丑の日にウナギを食すという土用の丑の日もこの二黒土星の定位置に当たります。
しっかりと耐えて守り抜く強さが二黒土星の本質です。
周りの強さを跳ね返すのではなく包み込むが本質は変えないという押せばつぶれるが気を許すと元に戻っているというのが二黒土星です。

 後天図八卦では南西を坤宮(こんきゅう)といい二黒土星の定位置に当たります。
八卦では陰×3  が坤で伏羲八卦(先天図)では北に配当されていますが現在使われている文王八卦(後天図)では南西に配置されています。

二黒土星の定位置の坤宮(南西)は陰の質で北の黒、寒さにもじっと影の中に隠れるように耐え目立たず争いを好まず来るものを拒まずなんでも受け入れるが本心は見せない強さを秘めているのです。

 坤宮(南西)は奇門遁甲作盤でも配盤がふさがると坤宮からと特別なパワーを秘めている。
坤宮、二黒土星のつぶされない決してめげない気質はおわかりいただけたでしょうか?
迷える子羊のようだが打たれ強くぶれなく七人の侍の農民のように最後に笑うのは二黒土星なのです。