南部ミャンマーを訪ねて

2017/3/11

今回のルート

 2017年2月18日エアアジア羽田発23:45→クワランプル 私とスーの旅は始まった。
エアアジアはボルネオ島のキナバル山登山(2012年2月)からメコン川を訪ねて(2015年6月)も何度も利用している格安航空LCCを今度も利用している。
羽田→クワランプル&バンコック→成田が1人34,000円で購入している。
港町ベイ→ヤンゴンは24時間以上バスに揺られるといわれ急きょSkyscannerネット予約を利用してスマホでチケットを購入した。
この区間は1人18,000円かかってしまった。バスだと2000~3000円で済んでいただろうが体はボロボロになっていたはずだし途中で宿をとっていたと思うがたぶんかけがえのない思い出になっていたはずではあると思うが、コータンの街から港町ベイのミニバスに揺られ揺られた私とスーはバスはもうたくさんと情けないが飛行機をこともなく選んでしまった。

 陸路で国境を超えることは全く違う世界を開いてくれるドラえもんの「どこでもドア」のような強烈なインパクトを与えてくれる時がある。
タイのラノーンから国境を越えて木造船の渡し船で大きな川を漕ぎ出すとミャンマーのコータンの街が見えてくる。
ロンジーという巻きスカートというか腰巻のような一枚布を腰に巻いた男たちがサンダルで私とスーを待ち構えていた。
以前はこの街もタイの滞在ヴィザ30日間が切れる前にこの地を踏んでイミグレーションで入国手続きと出国手続きをしタイに戻り入国手続きをするとまた30日間の延長ヴィザがもらえていた。
バンコックでテロの爆発の影響が強いと思うが年2回しかこの制度が使えなくなった。

 ほとんど来ない外国人の争奪戦のような感じがする。
大川(クラブリー川)を渡った先の船着き場にイミグレーションがあると思っていたのだが別の場所にあることがわかる。
教えてくれたミャンマー人はブロークンな英語で自分勝手なことばかりいっているが私とスーをイミグレーションに案内してくれた。
我々を連れてきたミャンマー人は役人とも顔なじみらしくたまにしか来なくなった外国人の私とスーに飯は食ったか、銀行は10時にならないとオープンしない、ボートはない、バスがいいなど役人も同じようなことを私とスーにいっている。
イミグレーションには私とスーしかいない。
ようは暇なのだ!
Eヴィザ(インターネットで作成したヴィザ)はクレジットカードで50ドル支払い済みだ。
初めて使うがすんなりと通過できた。

スーが持ってきた地球の歩き方ミャンマーにベイまでボートは45ドルで6時間と書いてある。
陸路は道路事情が悪く18時間でお勧めできないと書いてある。
この時点で彼らの話を聞いて港町ベイにボートで行こうと考えていたがボートはないというのであきらめた。
すぐにでもバスのチケットを購入しても真夜中を過ぎてしまいそうでコータンに泊まることも考えていた。
でもこのミャンマー人は俺に任せろという。
バスは10時間でベイに行くという。
いつもと同じでその通りに着くことはないことはわかっているはずなのにバスのチケット売り場に男についていくと12時に出発で25,000チャット(約2,000円ちょっと)お金はその時でいいということになった。
今考えるとヤンゴンとマンダレー間がVIPバスで11,000チャット(906円)だったことを考えるとこの男の手数料も込みの値段だと思う。

 この区間の移動はミニバスといっても日本の日産キャラバンの送り迎えようの営業車にさらに1列椅子を追加して人数をより多く載せるように改造した車両なので本来なら客が10人しか乗れないキャラバンを15人も乗るのだから前の席との間隔がほとんどない、しかも道端で手を上げれば満員だって乗せてしまう。そのために風呂桶のようなプラスチックの椅子まで用意している。
その桶でも座るところがなければ乗客の膝の上が席になるのだ。
道路は曲がりくねっているし谷底めがけて落ちていくと次には空を見上げるような駆け上りの遊園地のジェットコースター的な道路を走る。
しかも狭い道路なので大型車はすれ違いができないためトラックがくると待機するので時間がかかったし荒れた道路で揺れもひどく厳しいルートだった。
この区間は山岳地帯なのにトンネルはないし鉄筋の大型橋は1ヶ所もなかったが新設道路工事はいたるところで始まっていたので近い将来は6時間ぐらいで通過できるようになるのかもしれない。
 ベイの街の明かりが見えた時は乗客みんながほっとした。
もう、真夜中を過ぎていたけれどミニバスはこのバスの中で慌ててagodaネット予約をスマホからしてあったHotel Grand Jadeの前で最後の客の私とスーを降ろしてくれた。
運転手も私もスーも疲れ果てていたけれどスーが若い運転手にチップを渡していた。


 人々はロンジーという一枚布を男はへそのあたりで結んで女は腰の横で結んでサンダル履きで街の中をかっ歩している。
男性のへそのあたりに巻くというか結ぶというのか日本の帯締のような結びがかっこよさの秘訣なのかしら決まっていていい感じ
もし次に来る機会があったらぜひロンジーを試してみたい。
 〇の結びが粋なのだ  乗合自動車の運転手

女性の顔にはタナカというクリーム色の樹液のようなおしろいを額やほほや鼻に塗っている。
子供はもちろん男性にも塗っている人がいた。
このタナカの塗り方にも個性が光るらしい。

バガンで子供たちのタナカの塗り方

バガン

ヤンキーな男の子も(ミャンマーでも珍しかった)

バガン
若い娘さん


バスストップの売り子さん


バガンで遺跡見学中の女の子も

バガン
私に3ドルの絵葉書を売りつけた女の子も

バガン

それぞれ個性があるでしょう?
ミャンマーでのおしゃれのポイントのようです。
どうです?これらの写真を見て日本の街かどにもどこかにいそうな顔をみなさんしているでしょう?
ちょっと肌の色は黒めですけれど( ^ω^)・・・

 今まではカメラはサンヨー・ザクティ―(動画用カメラ)を使っていましたが今回からすべてスマホで取っています。
ザクティ―も持って行ってはいましたがスマホのほうが使いやすい。
いつでもポケットの中に入っているしすぐに撮影できる。
何よりも相手の警戒心がスマホのほうが少なくすぐに取り立ての画像を相手に見せてあげることができる。
そのことで相手との距離もぐっと近づく。
画質は荒いけれどネットに載せるにはまったく問題ない。
この相手との距離感はスマホのほうが絶対に良い。
カメラだと身構えるけれどスマホなら昔の使い捨てカメラの感じで見ているのかしらね相手の警戒心はかなり低くなります。
撮ったらすぐに写真を見せて言葉を交わすともう友達という感じがさらにいいことずくめです。


この写真はマンダレーにてマンダレーの中学生 習いたての英語を使って私は教材かな

 時代はSIM(ネットに接続するICチップ)の時代に変わった。
このミャンマーでもスマホのSIMを差し替えるとインターネットに接続できる。
FiWiの電波を探しパスワードを教えてもらうこともなくなってきている。
価格も安くなって3日間で3Gで1000円以下で使える。
2週間でも1000円ちょっとだった。
ただ私の場合は今回初挑戦で使い方が未熟で結構ミスをしていたけれど旅にはSIMは必需品であるということはよくわかりました。
ホテルの予約も飛行機の予約もバスの中からできちゃいました。
真夜中過ぎにホテルに到着してもちゃんと私たちを待っていてくれたのは本当にうれしかった。
ただ、スマホが新しくなって慣れていなかったので予約IDコードしかわからなかったけれどホテルでも航空会社でももう当然のように対応してくれる時代になったのですね
ネット予約が当たり前の時代になって来たのです。ここミャンマーでもです。
  高校時代の同級生の集まりがこの旅行中にあったのですがミャンマーから短い挨拶をYouTubeでアップし友人のスマホのメールにサイトを添付して参加させてもらった。
という私は今年は71歳になるので友はスマホを使いこなしていないのが問題ですけれど
私たち日本人は携帯電話からスマホの時代と時を超えてきたのですがアジアの人々は街角の電話ボックスやインターネットカフェからいきなりスマホの時代に入っています。
 田舎のバスストップでバス会社の連中が数台のスマホを操作しているのを見て時代が変わったと思わず見とれてしまった。
もう、デスクトップPCなど必要ない時代にミャンマーの田舎のバス会社も当たり前のようにスマホで会社をコントロールしているのだ。


(店の中の白い服を着たバス会社のボスは3台のスマホを操っている)

 田舎のバスストップでの食事
鶏の煮込みと野菜スープ チャイを頼んだが出てきたのは甘いコンデンスミルクがたっぷり入ったネスカフェ(コーヒー)だった。
お菓子はテーブルにすでに出ていて食べるとお金を払う仕組みだった。
おかずは鍋に入っている中から好きなのを指さして出してもらう。たぶんコーヒーのほうが高い

田舎の食堂のほうが油を使う量が少なく日本人の口に合うと私は思う

高級レストランのマトン料理 まわりは油でギトギト状態が一般的な料理なので油アレルギーになる
これは私たち日本人の食べ方の問題でミャンマーの人々は少ないおかずでご飯をたくさん食べるにはこの油をご飯にしみこませて食べているの見るとなるほどと思います。


ミャンマーの代表的な国民食であるモヒンガー(米粉のそうめん、だしはナマズらしい)


バスストップでのモヒンガー 付け合わせのパクチーのレモンをたっぷりと入れて


今回の旅で一番うまかった麺はクワランプルのチャイナタウンで食べた広東食堂の麵


マレーシアもタイもミャンマーも麺は安く(50~100円)ておいしい。
今回の旅でも2人旅だったので食事は2食違う料理を注文できて2つの味を楽しむことができた。
また2人で食べると会話が弾み食事に関しては大満足できた。
ただ、弾みすぎてビールの量が大いに増えてしまった。
 ともあれ南ミャンマーから北部のマンダレーまで駆け上る感じの今回の旅は強行軍ではあったが思い出に残る旅になったことは確かです。

 最後に旅をしていて思うことのは田舎に行くほど子供たちの笑顔がいい。
都会でも住宅街(中流クラス)の子供たちより路地裏の子供たちのほうの笑顔がいい。
老人も同じで田舎の老人や路地裏の老人は元気がいいし笑顔が素敵だ。
私は旅をしていて無駄な時間がとても大切で心の安らぎと身体の健康に重要な働きをしているように感じる。
ビジネス界ではいかに無打を省いて能率よく効率を上げることに躍起になっている。
でも心はその動きに大いにストレスを感じている。
効率を求める社会が本当に幸せを生むのだろうか?
私は貧乏人とほんの一部の金持ちの格差をさらに広げているだけのような感じがするのです。

所 輝美より2017/3/27書き終わり

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